この計算機について
絞り、シャッタースピード、ISO感度は「露出トライアングル」を構成します。いずれか1つを1ストップ変化させると、光の量は2倍または半分になります。この計算機は、すでに適正露出で撮影できている基準設定から出発し、動きを止めるためにシャッタースピードを速くしたり、背景をぼかすために絞りを開放にしたりと、目的の値に1項目を変更したときに、最終的な明るさを保つためにもう1項目をどれだけ調整すべきかを正確に計算します。残りの1項目はそのまま維持されます。
計算の仕組み
露出は、絞り・シャッタースピード・ISO がつくる明るさの合計です。この計算機は 3 つすべてを「段(ストップ)」という同じ単位に換算します。シャッター時間や ISO が 2 倍になると 1 段明るくなり、絞りは開口部の面積に比例するため、F値の 2 乗に反比例します。f/4 から f/2.8 にすると 1 段明るくなるのはそのためです。
変えたい値を 1 つ、それに合わせて補正する値を 1 つ選ぶと、残りの 1 つを基準値のまま固定し、全体の明るさが同じになるように補正値を計算します。
数値で見る例
- 基準 f/4、1/125 秒、ISO 400 から、動きを止めるためにシャッタースピードを 1/500 秒に上げる(2 段)と、ISO を固定したまま絞りで補正するには f/2 が必要です。
- 同じ基準から絞りを f/2 に開き(2 段)、シャッタースピードで補正すると 1/500 秒になります。上の計算とぴったり合います。
- 同じ基準から ISO を 100 に下げる(2 段)と、絞りはそのままで、シャッタースピードを約 1/31 秒(およそ 1/30 秒)に遅くすれば同じ明るさになります。
- 基準 f/8、1/60 秒、ISO 200 から絞りを f/2.8 に開くと約 3 段明るくなるため、ISO を固定してシャッタースピードで補正すると約 1/490 秒(およそ 1/500 秒)です。
使いどころ
適正な設定が分かっていて、背景をもっとぼかしたい、動きを止めたいなどの意図で値を変えつつ、明るさは保ちたいときに最も役立ちます。マニュアル撮影の練習段階で、3 つの値の関係を直感的に身につけるのにも向いています。
注意点とよくある失敗
- 基準の露出がすでに適正であることが前提です。基準がずれていれば、結果も同じだけずれます。
- カメラで選べる値は 1/3 段刻みのものが多いため、計算値に最も近い設定を選んでください。わずかな差はたいてい問題になりません。
- 非常に長い露出では、相反則不軌により計算より暗く写ることがありますが、この計算機はその影響を考慮していません。
- 絞りを変えると被写界深度も、ISO を上げるとノイズも、シャッタースピードを変えると動きの表現も変わります。明るさが同じでも、写真は同じにはなりません。
- 変える値と補正する値に、同じ項目を選ぶことはできません。
あわせて読みたいガイド
設定間の理想的な相反則を前提とした計算です。一部のカメラやフィルムでは非常に長い露光で相反則不軌が生じる場合があり、この計算機はそれを考慮していません。
よくある質問
「ストップ」とは何ですか?+
1ストップとは、センサーに届く光の量が2倍または半分になることです。ほとんどの絞り・シャッタースピード・ISOダイヤルの1クリック分に相当します。
絞りの計算になぜ2倍の係数を使うのですか?+
光はレンズの開口部を通過するため、直径ではなく面積に比例して変化します。そのため、同じ1ストップの変化を表すには、F値がシャッタースピードやISOよりも大きく変化する必要があります。
露出を変えずに動きを止めることはできますか?+
はい。「変更する項目」をシャッタースピードにして速い値を選び、「補正する項目」に絞りかISOを選ぶと、同じ明るさを保つための正確な値を計算します。

